動物は,日本チャールスリバー(株)より搬入した5週齢のSD系[Crj:CD(SD)IGS]ラット(雄,127-139g; 雌,111-122g)を1群雌雄各5匹用いた.ラットは,室温21〜23 ℃,湿度48〜60 %に制御した飼育室で,ステンレス製金網ケージに2〜3匹ずつ雌雄別に収容し,固型飼料[ラボMRストック,日本農産工業(株)]と水は自由に摂取させた.
投与量は,投与量設定試験の結果,1,3,5-トリヒドロキシベンゼンの急性毒性は弱いものと考えられたので,1000および2000 mg/kgの2用量を設定し,他に溶媒のみ投与の対照を設けた.投与方法は,投与液量を体重100g当り1.0 mLとし,テフロン製胃ゾンデおよび注射筒を用いて,動物の胃内に単回経口投与した.ラットは前日の午後5時より投与後3時間まで除餌し,水のみを摂取させた.
観察期間は投与後14日間とし,その間に一般状態の観察および生死の確認を行った.体重は,投与直前,投与後1,3,7および14日に測定した,剖検は,全例とも観察期間終了後にエーテル麻酔死させて行った.
以上の結果から,1,3,5-トリヒドロキシベンゼンの急性毒性を示唆する変化は認められなかった.LD50値は,雌雄とも2000 mg/kgを上回ると推定された.
連絡先 | |||
試験責任者: | 山本 譲 | ||
試験担当者: | 伊藤雅也,山口真樹子 | ||
(財)畜産生物科学安全研究所 | |||
〒229-1132 神奈川県相模原市橋本台3-7-11 | |||
Tel 042-762-2775 | Fax 042-762-7979 |
Correspondence | ||||
Authors: | Yuzuru Yamamoto(Study director) Masaya Ito, Makiko Yamaguchi | |||
Research Institute for Animal Science in Biochemistry and Toxicology | ||||
3-7-11 Hashimotodai, Sagamihara-shi, Kanagawa, 229-1132, Japan | ||||
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