1,3-イソベンゾフランジオン, テトラヒドロメチルの
ラットを用いる反復経口投与毒性・生殖発生毒性併合試験

Combined Repeat Dose and Reproductive/Developmental Toxicity Screening Test of
Tetrahydromethyl-1,3-isobenzofurandione by Oral Administration in Rats

要約

1,3-イソベンゾフランジオン,テトラヒドロメチルは,主に電子部品などの絶縁体の材料となるエポキシ樹脂の硬化剤として使用されている化学物質である.

今回,OECD既存化学物質安全性点検に係わる毒性試験の一環として,1,3-イソベンゾフランジオン,テトラヒドロメチルの,30,100および300 mg/kgをCrj:CD(SD系)ラットの雌雄(各12匹/群)に交配前14日間,雄ではその後交配期間を含む35日間,雌では交配期間,妊娠期間および分娩後3日まで経口投与し,親動物に対する反復投与毒性および生殖能力ならびに次世代児の発生・発育に及ぼす影響について検討した.

1.反復投与毒性

一般状態では,300 mg/kg群の雄で投与後期から投与直後に一過性の流涎が認められた.体重,摂餌量および血液学検査では,被験物質投与の影響は認められなかった.血液生化学検査では,300 mg/kg群で総コレステロールおよび尿素窒素の減少ならびにトリグリセライドの増加が認められた.

剖検では,300 mg/kg群の雌雄で前胃部粘膜の肥厚が認められた.器官重量では,300 mg/kg群の雄で副腎重量の増加が認められた.病理組織学検査では,100 mg/kg群の雄で前胃の扁平上皮の過形成,300 mg/kg群の雌雄で前胃の扁平上皮の過形成および粘膜下組織の肉芽腫性炎症がみられ,このうち300 mg/kg群の雄では扁平上皮の空胞化および扁平上皮から粘膜下組織の浮腫,雌では糜爛も認められた.

2.生殖発生毒性

親動物の生殖に関しては,性周期,黄体数,交尾率,着床痕数および授(受)胎率に被験物質投与の影響は認められなかった.

分娩時および哺育期検査では,妊娠期間,出産児数,出産率,死産率,出生児数,出生率,性比,分娩時および生後4日の出生児体重ならびに生後4日の生存率に被験物質投与の影響はみられず,外表異常の発現もなかった.

以上のことから,本試験条件下における反復投与毒性に関する無影響量は雄で30 mg/kg/day,雌で100 mg/kg/day,生殖発生毒性に関する無影響量は親動物および出生児とも300 mg/kg/day以上と推察された.

方法

1.被験物質および投与液の調製

1,3-イソベンゾフランジオン,テトラヒドロメチル(純度99.97%,Lot No. 2522,日立化成工業(株)提供)は,アセトンおよびDMSOに溶け易く,水に溶けにくい淡黄色透明の液体である.入手後の被験物質は室温で保管し,投与期間終了後に供給源にて分析を行って試験期間中安定であったことを確認した.媒体にはコーンオイル(ナカライテスク(株),Lot No. V5P5831)を使用し,これに被験物質を0.6,2および6 w/v%濃度になるように溶解して投与液を調製した.調製した投与液は冷蔵保存した.なお,投与開始週に,投与液の濃度を測定し,設定値の±5%以内にあることを確認した.また,投与開始前に,本調製法による0.1,10および20 w/v%溶液が低温遮光下で少なくとも8日間,その後室温に戻して6時間安定であることを確認した.

2.使用動物および飼育条件

9週齢のSprague-Dawley系ラット(Crj:CD,日本チャールス・リバー(株))を雌雄各55匹購入し,7日間の検疫馴化を行ったのち,雌雄各48匹を選んで10週齢で試験に使用した.投与開始時の体重は雄で356.3〜394.4 g,雌で213.5〜252.9 gであった.動物は温度24±2℃,湿度55±10%,照明12時間(午前7時〜午後7時)および換気回数13回/時に設定したバリアーシステム飼育室でステンレススチール製ハンガーケージに,投与期間中は1匹(雌雄別),交配期間中は2匹(雌雄各1匹),妊娠および哺育期間中は床敷(ホワイトフレーク,日本チャールス・リバー(株))を入れたポリカーボネイト製ケージに1匹ずつ(哺育期間中は哺育児を含む)収容し,飼育した.飼料は,固型飼料(MF,オリエンタル酵母工業(株))を,飲水は次亜塩素酸ナトリウムを添加(約2 ppm)した水をそれぞれ自由に摂取させた.

3.投与量,投与方法,試験群構成および群分け

投与量は,予備試験の結果より設定した.すなわち,本被験物質の0,100,300および1000 mg/kgを2週間反復投与した結果,1000 mg/kg群では雌雄各1例が死亡したほか,体重増加抑制傾向,摂餌量の減少,白血球数の増加,赤血球数の減少,総蛋白質およびアルブミンの減少,前胃粘膜の肥厚および白色点,副腎重量の増加など明らかな毒性徴候が認められた.また,これらのうち前胃粘膜の肥厚は300 mg/kg群においても観察された.一方,100 mg/kg群では被験物質投与の影響は認められなかった.したがって,本試験では死亡を含む明らかな毒性徴候が認められた1000 mg/kgの約1/3量で,かつ  被験物質投与の影響が出現すると予想される300 mg/kgを高用量とし,以下100および30 mg/kgを設定した.

投与経路は経口とし,雄では交配前14日間およびその後交配期間を含む35日間の合計49日間,雌では交配前14日間,交配期間(最長14日間),妊娠期間および哺育3日までの期間,1日1回,胃管を用いて投与した.投与容量は5 ml/kgとし,雄ならびに交配前および交配期間中の雌については最新の体重を基に,交尾成立後の雌については妊娠0日の体重を基にそれぞれ算出した.

試験群は,上記3用量にコーンオイルのみを投与する対照を加え計4群とした.1群当たりの動物数は雌雄各12匹とし,群分けは,投与開始前日の体重を基に層別連続無作為化法で行った.

4.反復投与毒性に関する観察・検査

1) 一般状態

雌雄とも,全例について一般状態の観察および死亡の有無を毎日観察した.

2) 体重および摂餌量

体重については,雄は投与期間を通じて週2回測定した.雌は,交配前の投与期間および交配期間中は週2回,妊娠期間中は妊娠0(妊娠確認日),4,7,10,14,17および21日,哺育期間中は哺育0(分娩日)および4日に測定した.摂餌量については,交配期間を除き体重測定日に測定したが,妊娠および哺育0日は測定せず,翌日測定した.

3) 血液学検査

雄全例について,投与期間終了後に,18時間以上絶食させたのち,ペントバルビタール・ナトリウムの腹腔内投与による麻酔下で開腹し,後大静脈から採血を行った.採取した血液はEDTA-2K処理(EDTA-2K加血液)して多項目自動血球計数装置(Sysmex CC-780,東亜医用電子(株))を用いて,白血球数(電気抵抗検出方式),赤血球数(電気抵抗検出方式),ヘモグロビン量(オキシヘモグロビン法),ヘマトクリット値(血球パルス波高値検出方式)および血小板数(電気抵抗検出方式)を測定し,これらを基に平均赤血球容積(MCV),平均赤血球血色素量(MCH)および平均赤血球血色素濃度(MCHC)を算出した.

4) 血液生化学検査

血液学検査に引き続き採取した血液を室温で約60分間放置後,3000回転/分で10分間遠心分離し,得られた血清を用いて自動分析装置(736-10,(株)日立製作所)により,総蛋白質(ビウレット法),アルブミン(BCG法),A/G比(総蛋白質およびアルブミンより算出),総ビリルビン(アルカリアゾビリルビン法),GOT(Karmen法),GPT(Wrblewski-La Due法),γ-グルタミルトランスペプチダーゼ(L-γ-グルタミル-DBHA基質法),アルカリ性フォスファターゼ(p-ニトロフェニルリン酸基質法),総コレステロール(COD-DAOS法),トリグリセライド(GPO-DAOS法・グリセリン消去法),リン脂質(酵素法・DAOS発色法),グルコース(グルコキナーゼ・G-6-PDH法),尿素窒素(ウレアーゼ-GlDH法),クレアチニン(Jaff法),無機リン(モリブデン酸直接法)およびカルシウム(OCPC法)を測定した.また,電解質分析装置(PVA-α掘(株)アナリティカル・インスツルメンツ)によりナトリウム(電極法),カリウム(電極法)およびクロール(電量滴定法)を測定した.

5) 病理学検査

雄では投与期間終了後の採血を行ったのちに,雌では哺育4日にエーテル麻酔下で外側腸骨動脈を切断して放血死させ,解剖して諸器官および組織の肉眼的観察を行い,雌について黄体数および着床痕数を調べた.剖検後,脳,心臓,肺(気管支を含む),胸腺,肝臓,脾臓,腎臓,副腎,精巣,精巣上体および卵巣を摘出して器官重量(絶対重量)を測定するとともに,剖検日の体重を基に体重比器官重量(相対重量)を算出した.重量測定器官に加え,肉眼的異常部位を採取して10%中性緩衝ホルマリン溶液(精巣および精巣上体はブアン液で前固定)で固定した.対照群および500 mg/kg群の脳,心臓,肺(気管支を含む),胸腺,肝臓,脾臓,腎臓,副腎,精巣,精巣上体および卵巣については,常法に従ってパラフィン切片を作製し,ヘマトキシリン・エオジン(HE)染色を施し,光学顕微鏡下で観察した.さらに,胃については,被験物質投与に関連したと考えられる変化がみられたため,100 mg/kg以下の投与群の胃についても採取し,同様の検査を行った.なお,肉眼的異常部位,交尾相手の雌が不妊であった雄の精巣,精巣上体および不妊の雌の卵巣については,すべて病理組織学検査を行った.

5.生殖発生毒性に関する観察・検査

1) 生殖機能

雌について交配開始日の2週間前(投与開始日)から交尾確認日まで,毎日午前の一定時間に膣垢を採取し,性周期検査を行った.

交配は雌雄(12週齢)1対1で一晩同居させる方法で行い,翌朝膣垢中の精子または膣栓が確認された日を妊娠0日とした.また,交配は同一群内で行い,交配期間は最長2週間とした.なお,交配相手が死亡した雌については,同群内の交尾が確認された雄と同居させた.交配期間終了後,交尾所要日数,交尾率〔(交尾動物数/同居動物数)×100〕および授(受)胎率〔(受胎動物数/交尾動物数)×100〕を算出した.

2) 分娩および哺育状態ならびに新生児の観察

交尾が確認された雌は全例を自然分娩させ,分娩徴候を含め分娩状態および授乳,営巣などの哺育状態を観察するとともに,妊娠期間,出産率〔(生児出産雌数/妊娠雌数)×100〕を算出した.午後0時の時点で分娩が終了している動物を当該日分娩とし,その日を哺育0日とした.出産児については,分娩時に出産児数,出生児数,死産児数,出生児の性別および外表異常を検査した.出生児については,出生日および生後4日に体重を個体ごとに測定するとともに出生率〔(出生児数/着床痕数)×100〕および新生児の4日の生存率〔(生後4日の生児数/出生児数)×100〕を算出した.生後4日に出生児の全例をエーテル麻酔下で放血致死させ,器官・組織の肉眼的観察を行った.

6.統計解析

体重,摂餌量,血液学検査,血液生化学検査,交尾所要日数,性周期検査(発情回数,発情周期),器官重量,妊娠期間,黄体数,着床痕数,総出産児数および出生児数については各群ごとに平均値と標準偏差を求め,対照群と被験物質間でまず分散の均一性をBartlett法により検定した.分散が均一な場合はDunnettの多重比較検定を用いて対照群との比較を行い,分散が均一でない場合は,Steelの多重比較検定を用いて対照群との比較を行った.また交尾率,授(受)胎率,出産率および出生児の性比についてはχ^2検定により,死産率,出生率および4日生存率についてはWilcoxonの順位和検定により対照群と各投与群間の比較を行った.いずれの場合も有意水準を5%とした.なお,出生児に関する測定値については一腹単位で処理した.

結果

1.反復投与毒性

1) 一般状態

300 mg/kg群の雄で投与36日から流涎が認められた.この症状は,投与直後に毎回4〜9例みられたが,投与後30分までには回復した.そのほか,脱毛が対照群の雌雄各1例および100 mg/kg群の雌1例で認められた.

なお,投与過誤により300 mg/kg群の雌雄各1例および30 mg/kg群の雌1例が死亡した.

2) 体重(Fig.1)および摂餌量

体重では,各群の雌雄とも投与期間を通して対照群との間に差は認められなかった.

摂餌量では,30 mg/kg群の雄で投与49日に増加がみられたが,100および300 mg/kg群では雌雄とも投与期間を通して対照群との間に差は認められなかった.

3) 血液学検査(Table 1)

各群とも対照群との間に差は認められなかった.

4) 血液生化学検査(Table 2)

300 mg/kg群で総コレステロールおよび尿素窒素の減少ならびにトリグリセライドの増加が認められたが,いずれも軽度な変化であった.そのほか,100 mg/kg群でA/G比の減少が認められた.

5) 器官重量(Table 3)

雄では,300 mg/kg群で副腎の相対重量の増加がみられたほか,100 mg/kg群で副腎および腎臓の絶対重量の増加が認められた.

雌では,各群とも変化は認められなかった.

6) 剖検所見

投与期間終了後の雄の剖検では,前胃部粘膜の肥厚が300 mg/kg群の全例に認められた.そのほか,脱毛が対照群の1例に認められた.

哺育4日の雌の剖検では,前胃部粘膜の肥厚が300 mg/kg群の8例に認められた.そのほか,脱毛が対照群および100 mg/kg群の各1例に認められた.なお,出生児の全例が死亡したため途中剖検した100 mg/kg群の2例では,異常は認められなかった.

7) 病理組織学検査(Table 4)

雄では,300 mg/kg群で前胃の扁平上皮の過形成および粘膜下組織の肉芽腫性炎症が11例,扁平上皮の空胞化および扁平上皮から粘膜下組織の浮腫が10例,100 mg/kg群で前胃の扁平上皮の過形成が1例に認められた.そのほか,脱毛がみられた対照群の雄1例に皮膚の糜爛が認められた.

雌では,300 mg/kg群で前胃の扁平上皮の過形成が9例,粘膜下組織の肉芽腫性炎症が7例,糜爛が2例に認められた.そのほか,胸腺の萎縮が300 mg/kg群の1例にみられたが,同様の変化は対照群の1例にも認められた.

出生児の全例が死亡したため途中剖検した100 mg/kg群の2例のうち1例では,肺の好中球を主体とした細胞浸潤および胸腺の萎縮がみられたが,別の1例に異常は認められなかった.

2.生殖発生毒性

1) 生殖機能(Table 5)

性周期検査では,30および100 mg/kg群で発情回数の減少がみられたが,同様の変化は300 mg/kg群では認められなかった.

生殖能力検査では,すべてに交尾がみられたが,対照群,100および300 mg/kg群の各1例が不妊であった.したがって,交尾率はいずれも100%,受胎率は対照群,30,100および300 mg/kgでそれぞれ91.67,100,91.67および90.91%を示し,対照群と各投与群間の差は認められなかった.また,交尾所要日数においても,対照群と各投与群間の差は認められなかった.なお,不妊例の剖検では,100 mg/kg群の1例に子宮頸部の嚢胞および300 mg/kg群の1例に胸部皮下の灰白色腫瘤がみられ,組織学的にはそれぞれ子宮頸部の扁平上皮嚢胞および胸部皮下の乳腺の腺癌が認められたが,いずれも出現例数は少なく,上記の如く受胎率にも変化はないことから,被験物質投与との関連のない自然発生的1)なものと考えられた.

2) 分娩および哺育ならびに新生児の観察(Table 6)

分娩時の検査では,30および100 mg/kg群で死産率の増加およびそれに伴う出生率の減少がみられ,300 mg/kg群においてもその傾向が認められた.しかし,各群とも妊娠期間,黄体数,着床痕数,総出産児数,出産率,出生児数,性比および出生児体重に対照群との間の差はみられず,出生児の外表検査においても各群とも異常例は認められなかった.

哺育期の検査では,児の回集,授乳などの哺育行動の低下が100 mg/kg群の2母動物にみられ,哺育3日までに出生児の全例が死亡したが,各群とも生後4日の生存率および体重に対照群との間の差は認められなかった.

考察

1.反復投与毒性

被験物質投与に起因した死亡の発現はなかった.一般状態では,300 mg/kg群の雄で投与後期に流涎がみられたが,投与直後から発現し,投与後30分までには回復する一過性の変化であった.雄の血液生化学検査では,300 mg/kg群で総コレステロールおよび尿素窒素の減少ならびにトリグリセライドの増加がみられたが,腎臓や肝臓には病理学的変化は認められず,いずれの変化も軽度なものであった.病理学検査では,300 mg/kg群の雌雄で肉眼的に前胃部粘膜の肥厚がみられ,組織学的には,扁平上皮の過形成および空胞化,扁平上皮から粘膜下組織の肉芽腫性炎症,糜爛が認められた.これらの変化は,被験物質の局所刺激性に起因した炎症性変化および上皮の反応性の増殖2)と考えられた.また,100 mg/kg群では肉眼的に胃の変化はみられなかったが,組織学的には雄1例で前胃の扁平上皮の過形成が認められた.器官重量では,300 mg/kg群の雄で副腎の相対重量の増加がみられたが,雌に同様の変化はみられず,病理組織学検査においても異常は認められないことから,毒性学的な意義は低いものと考えられた.

以上のことから,本試験条件下における反復投与毒性試験に関する無影響量は雄で 30 mg/kg/day,雌で100 mg/kg/dayと推察された.

2.生殖発生毒性

親動物の生殖機能に関しては,30および100 mg/kg群で発情回数の減少がみられたが,300 mg/kg群に同様の変化は認められなかったことから,被験物質投与との関連はないものと考えられた.発情周期,黄体数,交尾率,着床痕数および授(受)胎率に被験物質投与の影響は認められなかった.

分娩時の観察では,30および100 mg/kgで死産率の増加およびそれに伴う出生率の減少がみられ,300 mg/kg群においてもその傾向が認められた.しかし,これらはいずれも当研究所の同系統における背景データ(死産率:0〜14.84%,出生率:80.98〜96.61)の範囲内の変化であり,また,300 mg/kg群では1母動物に集中した変化で,統計学的にも有意でなかったことから,被験物質投与に関連した変化とは考えられなかった.妊娠期間,出産児数,出産率,出生児数,性比および出生児体重に被験物質投与の影響はみられず,外表異常も観察されなかった.

哺育期の観察では,哺育不良による全児死亡が100 mg/kg群の2母動物に認められたが,300 mg/kg群に全児死亡は観察されなかったことから,被験物質投与との関連はないものと考えられた.各投与群とも生後4日の生存率および体重に被験物質投与の影響は認められなかった.

以上のことから,本試験条件下における生殖発生毒性に関する無影響量は親動物および出生児ともに300 mg/kg/day以上と推察された.

文献

1)Y. Oishi, et al., J. Toxicol. Pathol., 5, 696(1995).
2)P.Greaves, "Histopathology of preclinical toxicity studies," Elsevier, Amsterdam, New York, Oxford, 1990, pp.305-308.

連絡先
試験責任者:和泉宏幸
試験担当者:木村栄介,小出 文,島津伸也
(株)パナファーム・ラボラトリーズ 安全性研究所
〒869-04 熊本県宇土市栗崎町1285
Tel 0964-23-5111Fax 0964-23-2282

Correspondence
Authors:Hiroyuki Izumi(Study director)
Eisuke Kimura,Aya Koide,Shinya Simazu
Safety Assessment Laboratory, Panapharm Laboratories Co., Ltd.
1285 Kurisaki-machi, Uto-shi,Kumamoto, 869-04, Japan
Tel +81-964-23-5111Fax +81-964-23-2282